61_迷走パズル
- 作者: パトリック・クェンティン,白須清美
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2012/04/27
- メディア: 文庫
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パズルシリーズの1作目。お手ごろ価格で読めるまでに何年かかったことか。。。事件のとっかかりが突拍子もなさすぎるけど、登場人物をちゃんと動かしてストーリーが単調にならないように仕上げているのはさすがだ。動機だったりトリックだったりちょっとした弱点はあるものの、幻聴・幽霊の声などの伏線の張り方、証拠なんて脆弱でも気合とノリで犯人に罠を仕掛けてしまうクライマックス、一番の見せ場である最後の謎解きのダルースの詰めの甘さ加減などなど、ページ数が少ないながらも楽しむポイントがふんだんでサービス満点の内容となっている。時代的な部分でピンと来ないところはあるけれど、ここから始まるパズルシリーズの面白さの先駆け的な1作である。読んでおいて損はないし、これを読めばパズルシリーズが楽しみになること請け合い。
2012/6/20 asuka